第4話 出張バーテンダー犬塚


凛子 ねぇ!!オリジナルカクテルを造りましょう!!

大樹 オリジナルカクテル、か……

茉莉 あぁ~…

凛子 どうしたの?お店でもカクテル出してるでしょ?

   夜にメンバーをイメージしたカクテルを作るの!!

大樹 その基本レシピは誰が作るんだ?

凛子 え?それぞれでもいいけど、いつもドリンク作ってるのは茉莉ちゃんだから、

   茉莉ちゃん?

茉莉 やっぱり私になるんですね……

凛子 何か問題があるの?

茉莉 私、お酒弱いんです。

凛子 えぇ!!

茉莉 吞めないわけじゃないんですが、飲むとすぐ眠くなっちゃって

大樹 前に店でそんな話になって試してみたんだが、

   茉莉は一口でダメになるからサッパリ進まなくてな。

凛子 じゃあ、大樹か他の人は?

大樹 俺は洋酒がさっぱりなんだ。

柚貴 僕はお酒自体あんまり吞まないから味とかよく分からないんだよね。

凛子 あらら~~

大樹 お前はどうなんだ?

凛子 ビールしか飲まない!!!

茉莉 ダメじゃないですか!!

大樹 参ったな……とりあえず時間もいい時間だし、飯にしながら考えるか。

凛子 そうね!!

 

     SE ドアベル

 

犬塚 おう、今日の分の酒持ってきてやったぞ。

大樹 犬塚、助かるよ。

犬塚 ったく、ウチは配達はしてねぇんだからな。感謝しろよ

大樹 分かってるよ。今、まかない出すところだから食っていってくれ。

犬塚 しょうがねぇなぁ~

 

     SE:椅子

 

柚貴 犬塚さん、いつもありがとうね。はい、お水

犬塚 ゆ、さん!!!あ、ありがとうございます!!!!だ、大事に飲みます!!!!

柚貴 お水ぐらいで遠慮しないで言ってください

犬塚 マジっすか!!じゃ、じゃあ!!(一気にあおる)も、もう一杯ください!!!!

柚貴 喉、乾いてたんですか?はい、どうぞ。(犬塚にお水をつぐ)

犬塚 あぁ……命の水だ……

柚貴 そんなに喉渇いてたんですね。いつでも言ってください。注ぎますから

犬塚 か、神だ……

凛子 柚ちゃんは罪作りだね~

茉莉 バカみたい

柚貴 ん?

大樹 ほい、いっちょあがり。食ってくれ。

凛子 わぁ~い!!頂きます~~

茉莉 今日はジェノベーゼね

犬塚 相変わらず飯は美味ぇな、ここは

大樹 伊達に店はやってねぇよ、んじゃ頂くか。

凛子 (口にモノを入れたまま)んで、どうするの?カクテル

大樹 飲み込んでから喋れ!!

凛子 (ゴクン)だから、カクテルよ、カクテル。オリジナルカクテル

犬塚 なんだ、ここでもオリジナルカクテルやんのか?

大樹 あぁ、だが肝心のレシピがな。

凛子 そうだ!!犬塚くん、酒屋なんだからいいレシピしらない?

犬塚 一通りは分かるが、どんなんが良いかわからんと作れねぇ

柚貴 本当ですか!!!じゃあ、教えてもらっていいですか?

犬塚 ゆ、柚さんにお、俺がっすか!!!

柚貴 うん、やるとしたら僕……じゃなくて、私がやるんだけど、

   お酒はあんまり得意じゃなくて……

   できればカクテル作りをレクチャーしてもらいたいんです。

犬塚 俺が、さんに、カクテル作りを……レクチャー!!!!!

 

     (犬塚のちょっとエッチな妄想シーン)

 

柚貴 犬塚さん、犬塚さ~ん

犬塚 はっ!!あぁ……さん。

柚貴 大丈夫ですか?

犬塚 だ、大丈夫です!!!

柚貴 それで、カクテルの造り方のレクチャーなんですけど……ダメ、ですか?

犬塚 命に代えてもやらせて頂きます!!!!!!!!!

柚貴 え……いや、命までは。

凛子 やったぁ~!!!これでなんとかなりそうね~

茉莉 ちょろ……

大樹 んで、具体的にはどうするんだ?

犬塚 俺が夜、店が終わった後にこっちに来てやる。

   しばらくはそれで、基礎から覚えてもらってって感じだ。

大樹 分かった。それでいこう。

犬塚 給料だせよ

大樹 分かってるよ。まかない付きだ。

犬塚 いいだろう。出張バーテンダー犬塚、やってやんぜ!!